トボトボという様子で近づく親友
「うー、また言われた」声がする方を振り返ると、トボトボという様子で近づく親友の姿。まいるね、とでも言いたげな苦笑を浮かべる。
「別にズボラな訳じゃ、合うやつが無いっつーの」「元は良いけど、カサカサやもんねー。まぁだから奴らも口にするんだろうけど」
親友は結構可愛い、しかもほぼスッピン状態。それ故に妬む人も少なからずおり、こう真正面から攻撃されちゃう時がある。「化粧ぐらいやれよ」とかね。
本人も気にかけ、試したけどイマイチみたい。「褒められてるか、バカにされてるか判別不能」「褒めてるよー。めっちゃ濃く化粧やりまくったところで、元の良さには敵わないもーん」
「もう!真剣に悩んでるのよ!」本当にそう思うけど、ふざける感じで伝えると機嫌を損ねちゃった。これはいかん。
「色んな種類あるっぽいよ?沢山試す?」落ち着かせるように、肩を叩きささやく。種類があるのかは良く知らんけど、たぶん大丈夫。